あいち環境学習プラザ

酸性雨

 

酸性(さんせい)ってどういうこと?

酸性(さんせい)とは、レモンや酢(す)のようにすっぱいと感じるものの性質(せいしつ)のことです。この性質(せいしつ)を、pH(ピーエイチ)という0から14までの値(あたい)で表します。
たとえば、レモン汁はpH2~3で「酸性(さんせい)」という性質(せいしつ)が強く、水道水はpH7で、0から14までの値(あたい)のほぼ真ん中にあるため「中性(ちゅうせい)」とよばれます。このように、pHの値(あたい)が小さいほど、酸性(さんせい)が強いということを表しています。

 

酸性(さんせい)雨(う)ってなに?

酸性(さんせい)雨(う)とは、空気中の水分が冷えて雲ができるときや、雲から雨がふってくるときに、空気の中にある二(に)酸化(さんか)硫黄(いおう)や二酸化窒素(にさんかちっそ)といったものがとけこんで酸性(さんせい)になった雨のことです。場合によっては、雪や霧(きり)などとしてふることもあります。日本では、pH5.6より酸性(さんせい)の強い雨のことを酸性(さんせい)雨(う)とよんでいます。

 

 

酸性(さんせい)雨(う)はどうしてできるの?

二酸化硫黄(にさんかいおう)や二(に)酸化(さんか)窒素(ちっそ)は、石油や石炭などをもやすと出る「空気をよごす物質(ぶっしつ)(大気汚染(おせん)物質(ぶっしつ))」で、自動車の排気(はいき)ガスや工場、発電所の煙突(えんとつ)から出るけむりに多くふくまれています。自動車の燃料(ねんりょう)や電気を発電するために、たくさんの石油や石炭などを使うため、空気がよごれてしまったことが、酸性(さんせい)雨(う)の原因です。

 

 

酸性(さんせい)雨(う)がふると、どんなことがおこるの?

空からふった雨は、川や湖に流れこんだり、土にしみこんだりします。雨が酸性(さんせい)になると、川や湖の水や、土も酸性(さんせい)になってしまいます。
いきものの多くは、酸性(さんせい)の強い水の中では生きていくことができません。外国では、酸性(さんせい)雨(う)がふりつづいた結果、川や湖の魚が死んでしまったり、森の木がかれてしまったりして、問題になっています。
しかし、酸性(さんせい)雨(う)がふったらすぐに、川や湖の水や土が酸性(さんせい)になるわけではありません。何年もふり続いた結果、ゆっくりと酸性(さんせい)になっていきます。酸性(さんせい)になってしまった川や湖の水や土をもとの状態(じょうたい)にもどすには、長い年月が必要で、かんたんなことではありません。

 

 

 

また、大理石でつくられた昔の遺跡(いせき)や、コンクリートの建物、まちで見かけるブロンズ像(ぞう)などにも被害(ひがい)がでているものもあります。

 

 

 

 

 

 

 

酸性雨の被害をうけたと思われるブロンズ像(名古屋市北区)

 

 

酸性(さんせい)雨(う)は、愛知県でもふっているの?

「酸性(さんせい)雨(う)なんて、きっと遠いところの話だよ」なんて思っていませんか?下のグラフからもわかるように、愛知県でも酸性(さんせい)雨(う)はふっているのです。愛知県だけでなく、日本のほかの場所や、外国でもふっています。

 

 

酸性(さんせい)雨(う)をふせぐために、わたしたちにできること

酸性雨(さんせいう)のもととなる二酸化硫黄(にさんかいおう)や二(に)酸化(さんか)窒素(ちっそ)は、石油や石炭をもやしたときに出る「空気をよごす物質(ぶっしつ)(大気汚染(おせん)物質(ぶっしつ))」です。
今、わたしたちが使っている電気の約6割(わり)は、石油や石炭などをもやす火力発電という方法でつくられています。自動車や飛行機、船などの燃料(ねんりょう)も石油からつくられています。
また、空気をよごす物質は、わたしたちが出すごみをもやすときにも発生します。
電気を節約したり、ごみを減(へ)らしたりすれば、空気のよごれを減(へ)らせるだけでなく、酸性雨(さんせいう)もふせぐことができるのです。
酸性雨(さんせいう)をふせぐために、みなさんにもできることを家族やともだちとも話し合ってみてくださいね。

 

コラム なぜpH5.6より酸性(さんせい)が強い雨が酸性雨(さんせいう)なの?

「水道水などの中性の水がpH7なら、酸性雨(さんせいう)は、pH7(中性)よりも酸性(さんせい)が強い雨になるのでは?」と不思議に思いませんでしたか?
空気の中には、二酸化炭素(にさんかたんそ)などいろいろな物質(ぶっしつ)がふくまれており、それらも雨などにとけこんでいます。二酸化炭素(にさんかたんそ)も、水にとけると酸性(さんせい)になる性質があり、二酸化炭素(にさんかたんそ)がとけこんだ水はだいたいpH5.6くらいになるといわれています。
つまり、空気をよごす物質(ぶっしつ)である二酸化硫黄(にさんかいおう)や二酸化窒素(にさんかちっそ)がとけこむ前から、雨などの水は中性(ちゅうせい)ではなく、pH5.6になっているため、酸性雨(さんせいう)も「pH5.6より強い酸性(さんせい)の雨」とされているのです。